
8月末でデイリー4コマの連載も全て終了しましたが、9月いっぱいは有志作家による「延長戦」と題した勝手更新を行っておりました。
livedoor側の様々な事情もあっていち早く畳む事が決まっていたデイリー4コマ、でも、掲載されている作品やデイリー4コマのサイト自体の構成は当座変更する予定もない、との事で、であれば、お遊び更新という事で何か出来ないかと室井さんが提案したのがきっかけです。まあ、そんで、室井さん自身は急がしかろうから原稿の収集とかは僕がやりましょうか、って言ってしまったのが今回の僕のポジションのいきさつになります。

そもそもデイリー4コマは、誌面の連載に比べると表現の幅も作家の提案も広く受け入れる土壌があって、良し悪しは別としても結果としてカオスな場でありまして、更新の温度について勝手知ったる部分もあるので「このぐらいのはっちゃけはイケるだろう」という確信が作家の側にはありました。
序盤はそもそもの旗振りをするはずだった室井先生のテンションにだいぶ左右された感じではありましたが、一応私が原稿のまとめ役を買った手前、なんとか最後は盛り上げたいなと季間作家さんにも声をかけたりして。どの作家さんも快く応じてくれましたし、都合により…という作家さんも企画そのものは応援してくれて、そういうのは凄く嬉しかったです。原稿の収集具合を見て後半になってから支援で弾を撃ってくれた作家さんもいて、大変ありがたかった。
やっぱりみんな根っこの部分は単純に漫画描くの面白いよねっていうところで共通してるんだなあと。

そんな中、僕は他の作家さんの原稿を確認して、間をうまい事オールスター漫画で埋められるといいなと思って原稿を作りました。
「おふろ屋のむすめさん」は、色んな漫画のキャラを絡ませつつ、かつ、設定的に合理的な理由で全裸を描けたので満足です。えろげ屋と違って、サービスというより「楽しいお色気」がやれればいいなと。メリーさんとか、あかなめとか、ネタ一本作れるキャラもたくさんいたし。(結局そこまでは作業が追いつかなかったけど)
この作品では他の作家さんのキャラを一旦僕の中で同じフィールドに居合わせさせた上で、それぞれの体型を再構築しました。まちのゆのお母さんが一番いい感じになったかなと個人的には思っています。「えろげ屋」では表紙で際どいコスプレをさせるのが慣例でしたが、今回はさすがにターゲットがゆゆちゃんなので自粛しました。扇情的な要素は極力廃した作品です。全裸だけど。全裸だけに。


※ちなみに、初日に間に合うように原稿くれたのはデイリー勢ではなるあすく先生だけです。助かった…
一つの作品の中で複数の作品のキャラをすり合わせるのは、いろいろ工夫が必要だと思うんですが、その点りばー先生はうまく調整してらして、その上で例えば作家の塗り方の特徴ってレベルでキャラ再現してたんで、さすがだなあと思った次第です。

↑髪の毛の処理とかちゃんと各作家のそれに準拠してるんですよね。

上福、さくら組は、画風の違い自体をギャグに仕上げてました。

「これから終わるコーナーの中で完全新作とか、それ自体がギャグだろ!」みたいなノリもあって、いくつかは新作もっていう話は最初から共有されてました。
僕の方からは日本人がゾンビになったら、案外頑張って礼儀正しく生活すんじゃねーかな、という「日本のゾンビ。」
渡辺伊織先生に、ほぼほぼ解説漫画の通りのやりとりを経て合作をお願いしました。
死人ネタは僕の中ではY-1のノリに近いネタ出しでした。小テーマに沿って子品を、みたいな感じで。僕の方の漫画はいつもの僕の漫画みたいになりましたけど、伊織さんがやってくれた方は、僕の原作に1手間2手間練って言葉遊びや展開の部分で伊織さんらしさがぐっと出てきてて驚きがありました。嬉しいのと勉強になるのと半々。これもまた楽しかったです。



元Y-1投稿者でもあったカレー沢先生、ぶらふの縁もあって参加して頂けた吉田貴司先生にも合作やオリジナル作品をお願いしていて、これもまた企画に華を添えて頂けました。
異常なまでにカレー沢テイストを再現した上福原作も面白かったし、吉田先生の「レディ」は、僕と担当川本さん二人で大ウケしてました。もうちょっと準備に余裕があればぶらふ参加作家さん中心に企画立てるっていう案もあったんですが、それはまた別の機会で…
ライチ先生の作品は上福さん作画で。ひこうきの苦手な男、ライチテイストが出てて最高に好きです。


コメント欄の話。
描き手っていうのはそもそも頼まれなくても描くところからみんな始まってるし、それは描く事が商売になった後だって絶対残る考え方なんで、そこを「無報酬?」というのはちょっと温度が違う話だし、更に「なぜ希望通りの作家が来ないのか」っていう要望も、こと今回に限っては趣旨のすれ違いなので、そこはあえてコメント欄で触れました。
顔が見えない相手だからこそ「互いの」意見の尊重を…ってすごく大事な事で、それは延長戦以前の、連載中の実感としても凄く重かったです。
意見として真摯に受け止められるものも多く有意義な議論もありました。僕自身もそういったコメントから学ばせてもらった事も多いですが、
その一方で、文脈も発端もだいぶ飛躍したところから、誰に向けたものなのかすら不明瞭な跳弾が飛んでいた事も多々あったと思います。
掲載における基準とか制限っていうのは媒体ごとに事情が異なるものなので、どこか別の誌面とかサイトとかのお話をデイリー4コマに当てはめて議論が始まるのも難儀です。延長戦の時にもその傾向はありましたし、Y-1でもそういう議論があったりします。
でも、基本、「そもそも、ダメだったらそこに載ってない」っていう大前提があるので
その「そもそも」に疑問を呈するのであれば、その場で勢い盛って発散するより、しかるべきプロセスを踏んで冷静に意見を送る方が、より有意義に意見を提示できるし、それが聞き入れられる可能性も俄然高まると思います。

「くぽんちゃんインフィニティ」は、りばー先生の「たちまち」のプロットを見た後に作ったものです。「たちまち」がオールスター漫画としてだいぶ完成度の高い きっちりした作りになっていたので、じゃあもう一回ぐらい全裸やっとくか!みたいな。その後に結城鹿介先生×くりきまる先生の「だだもれ」エロ漫画が来ましたが。(ちなみに、「だだもれみずきちゃん」は編集検閲により1度ボツになった唯一の作品でした。)

改めて、各作家先生、ありがとうございました。っていうかすいませんでした。あなたたちのキャラクターは僕の中で一旦全員ひんむかれました。描かれていない面子も含めてです。
まあでもれおな先生も似たような事はやってたと思うんで僕だけ責められる事もないと思うんですよね。すいません。れおな先生の立子全体的に最高でした。

ちなみにこの作品はくぽんちゃんの商権を持っているマピオンに一切確認を取らず事後承諾的に進めたものなので、今後僕の消息が不明になった際はマピオンを疑って下さい。

今企画、綺麗にまとめた連作はりばー先生、作品の数で言えば上福先生がそれぞれ目立って活躍されていましたが、デイリーの裏番、佐藤真冬先生の数々のコラボ作品の破壊力は多くの読者さんに色々な意味での爪痕を残した事と思います。僕はもう、ネームをもらった時点で腹筋がつりそうなぐらい笑いました。
「マチ子姉さん」がそうであるように、あらゆる作家さんの作品をフルスイングで破壊ギャグに持って行くそのモチベーションとパワー。ネイティブです。感服するほかない。
そしてこれをアップする事が許されるのがデイリー4コマがデイリー4コマたる所以だと真剣に思います。
作品への愛、作家へのリスペクトがあるからこそなんです。ほんと思います。なので、それに応じる意味で「多毛ライフ」の作画をやらせて頂きました。これが、僕なりの真冬先生に対するリスペクトです。僕も真冬先生もタロライフの世界を否定しない。むしろ尊重するからこその多毛ライフの原作でした。なおタチが悪い。素晴らしかったと思います。
あと先月末に真冬さんが家の鍵をタクシーの中に忘れた件についてずっと突っ込み損なっててすいません。日常において結構派手なアドベンチャーだったと思うのですが突っ込もうとする先からなんか忘れてました。健忘症かも。




タロライフ自体が未完の作品だった事もあって厳しい意見も頂きましたが、それは作者として甘んじて受け入れます。変な話ですが、ストレートに不快感を示してくれた読者さんがいた事が嬉しくもありました。いずれ、いずれ何らかの形で恩返しができればなあ、という気持ちはほんとマジであります。
結城先生の 「田口ライフ」の鮮やかな原作スルーっぷりもお見事でした。実現しませんでしたが「やおやのむすこさん」という案もあって、これもまた見事なまでに原作一切関係ないネタで、個人的に爆笑してました。

あと、虫。

タロライフ内でも割と個人的に気に入っていた(数字的にはアレだったけど)虫編のテントウムシ姉妹を使って、れおな先生が原作、作画を春吉先生が、という組み合わせ。ありがたい事です。

れおな先生らしさが炸裂している原作ネームは、なんと8月半ばには既に完成していました。
そして、企画終了の前日にやってきた春吉さんの完成原稿が

なんていうか春吉さんありがとうございました!マジで!

さかねこのネーム。れおな先生のこだわり垣間見える素敵な注釈。
他にも、企画の記録シートには、実際には時間などの都合で描かれなかった作品の案、ネームが山ほどあって、今見返しても惜しいな~って思うものいっぱいあります。
こういうの発表する機会もたぶん無いと思うんですけど、勿体ない、とかでなくて、その経験も糧にっていう姿勢でやっていきたいですね。


あと、連載作品の単純な続編的作品、っていうのも各作家さんとも色々あったのですが基本コラボネタ多めでしたね。
その分、季間作家さんのお願いする時は「季間連載作の番外編だといいかも~」って猫なで声でメールしたかいあって、みなさん期待に違わぬものを送ってくださいました。ありがとうございます!グッジョブです。





寄せ書きも「締めどうしよっかなー」ってずっと考えてて、その末に企画終盤になって僕がねじ込んだんですが、多くの作家さんに協力して頂けてほんとよかったです。
各作家の皆様、読者の皆様、ともに延長戦お付き合いいただきありがとうございました!
作家が自主的にとか、なかなか出来ないことだと思うし、色んな意味でデイリー4コマらしい終幕に出来たことは本当に純粋に嬉しく思っています。ほんと、こういう形での締めはデイリー4コマでしか出来なかったと思うんです。作家のみなさま、また飲みましょう。


そして改めて、企画における「たちまち」のウェイトの重要さ。りばー先生に感謝の意を。
ありがとうございました。楽しかったです。デイリー4コマありがとう!
さて、今後の僕の活動についてですが、ここ最近は室井大資先生のところでトーンアシスタントやったりしてます。


ちっちゃい画像で。
最近の室井先生の作風の幅、絵の具合、お手伝いしながらも原稿が上がってくるのが楽しみで楽しみで、楽しみつつ勉強させて頂いています。
とりあえず10月3日(昨日!)売りのスピリッツで「エバタのロック」という作品お手伝いしましたのでぜひ!
カレー沢先生の「デフレ☆スパイラル」もタイトルからして最高にアレでイカしてます!
あと、コミティア98は「に09b」サークル名「日々の暮らし」で参加します。
既刊しずむちゃんとハテ持参で。新刊はまだネーム構成中…頑張ります。
あと、次回ティアズマガジンで「しずむちゃんsweets」が紹介される事になりました。
未見の方ぜひ手にとってもらえれば。
色々あった結果話がふわっとしたり消えたりとかで、なかなか商業で発表できる話も出来ないのですが、活動は続けていますので、引き続き応援してもらえると嬉しいです。よろしくお願いします!